
地盤にかかる力
建物には様々な力が、かかっていますが、この力は最終的には全て地盤に流れます。建物が真っ直ぐに建っていられるのも耐震性能を発揮するのも強固な地盤があってでの事です。
建物が沈まないようにするには、建物から地盤にかかる力より、地盤の強度が大きい事を確認しなければなりません。
接地圧と地耐力
建物から地盤にかかる力は構造計算を行い求めます。この力は“接地圧”と言い、1uあたりの数字で表します。
(例)5m×10m(50u)の大きさの基礎があり、この基礎の上に90tの建物が載っています。この場合の接地圧は、1uあたり1.8t(90÷50)となります。
構造計算では、重さでは無く、力として扱いますので、単位はkN(キロ・ニュートン)で表記します。中学、高校の物理で習ったと思いますが、ほぼ、1t=10kNとなります。この場合ですと18kN/uとなります。
地盤の強度は“地耐力”と呼びます。地耐力は地盤調査で測定し、1uあたりでどれだけの重量を支えられるかで表記します。地耐力が20kN/u(2t/u)であった場合、この例で考えると、地盤にかかる力(接地圧)は18kN/uであり、地盤の方が強いので建物は沈まないと考えられる事になります。このような検討を行う事で建物の安全性が得られます。
木造住宅の接地圧
この接地圧ですが、木造住宅ですと通常は以下の数値程度となります。
木造2階建て(べた基礎):15〜20kN/u
木造3階建て(べた基礎):20〜25kN/u
この数値(接地圧)ですが、建物の仕上げや形状により、変わるものですので1棟ごとに構造計算を行い、求めるのが原則です。